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「正社員を続ければ安定しているのはわかってる。でも、保育園のお迎えに間に合わないんです。」
東京の調剤薬局の閉局時間は、19時を超えることが多い。延長保育の時間も、19時まで。
単純に、間に合わない。
これが、私が管理薬剤師の経験を持ちながら、パートを選んだ一番の理由でした。
今回は、3人の子供を育てながら薬剤師を続けている私が、「パートにした経緯」と「年収のリアル」を正直にお伝えします。
■ この記事でわかること
- 管理薬剤師経験者が正社員を辞めてパートにした本当の理由
- 東京のパート薬剤師の年収(時給・ボーナスのリアルな数字)
- ママ薬剤師が職場選びで「絶対ゆずれない」2つの条件
- 年収が下がっても後悔しない理由
私のプロフィール
まず、私自身のバックグラウンドを。
| 新卒~5年目 | 茨城の製薬会社で研究職 |
| 6年目~10年目 | 岩手の調剤薬局に転職(正社員・管理薬剤師も経験) |
| 11年目~17年目 | 東京の調剤薬局へ転職(パート・外来・在宅業務) |
| 現在(3年目) | 東京の調剤薬局(パート・施設在宅メイン) |
現在は3人の子供を育てながら、週35時間のパート薬剤師として働いています。
1.なぜ管理薬剤師を辞めてパートになったのか
パートナーの転勤がきっかけだった
岩手での5年間は、充実していました。管理薬剤師として責任ある立場を経験し、年収は500万円を超えていました。でも、パートナーの東京転勤が決まった。
岩手の職場を辞めて東京へ。その時、上の子3歳、下の子0歳(まだ三番目は生まれていませんでした)。
東京の調剤薬局は閉局が遅すぎる
東京で正社員として職場を探してみて、すぐに大きな壁にぶつかりました。
⚠️ 東京の調剤薬局、正社員の閉局時間問題
- 山手線沿線や大型モール内の薬局:閉局19時〜20時が当たり前
- 正社員は閉局後も退勤まで対応が必要
- 保育園の延長保育:19時まで
→ 単純に計算が合わない。間に合わない。
気合いや根性でどうにかできる問題ではありません。幼い子どもには保護者が必要なのは当然のことだから。私は誰かに相談するまでもなく、「これはパートだな」と決めました。
2.パート薬剤師の年収、正直に公開します
年収の話は、評判サイトや転職サイトには範囲しか書いてありません。実際に働いた私の数字をお伝えします。
| 時期 | 雇用形態 | 年収(概算) | ボーナス |
|---|---|---|---|
| 岩手・正社員管理薬剤師 | 正社員 | 500万円以上 | あり |
| 東京パート(前の職場・7年) | パート | 400万円弱 | なし |
| 東京パート(現在の職場・3年目) | パート | 350万円程度 | 年2回(各約5万円) |
時給の内訳――2つの職場で構成が全く違いました
前の職場(7年勤務)
- スタート時給:2,000円
- 退職時:2,500円(毎年20円+成果次第で追加アップ)
- ボーナス:まったくなし
- 業務内容:正社員と全く同じ
現在の職場(3年目)
- スタート時給:2,050円
- 契約更新時に時給交渉したが:1円も上がらず
- ボーナス:年2回(各約5万円)
- 認定薬剤師の研修費・申請費用:会社が全額負担
● パート薬剤師の時給とボーナス,どちらがお得?
「時給が高くてボーナスなし」 vs 「時給は低めでボーナスあり」。長期勤務なら前者、短期なら後者が有利なことが多いです。面接時に「時給アップの制度」も必ず確認を。
「正社員と全く同じ業務でボーナスなし」問題
前の職場では、調剤・投薬・服薬指導・在宅すべてを正社員と全く同じ内容で担当していました。でもボーナスはゼロ。
毎年20円ずつ時給が上がるとはいえ、同じ内容をやっている正社員との差はボーナス分だけで年間100万円近くになることも。これが、パートにして「唯一の後悔」です。
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3.ママ薬剤師が職場選びで「絶対ゆずれない」2つの条件
条件①:自宅から近いこと(最優先)
3人の子供を育てながらほぼフルパートをしている私が、職場選びで最も重視するのは「距離」です。
子供の体調が悪くなって早退→保育園まで走って迎えに行く。台風で保育園が急きょ休園に→自分も急いで休む連絡をする。
こういうとき、職場が遠いと本当につらい。近ければ近いほど、心の余裕が全然違う。「時給が10円低くても、近い職場を選ぶ」が私のものさしです。
条件②:同じママ薬剤師がいる職場
子供の急な発熱で「明日休みます」と言える職場かどうか。
これを見極めるのにいちばん確実なのが、「自分と同じ状況の同僚がいるか」です。お互い様だから、助け合える。
転職活動中は、職場見学や面接で必ず「お子さんがいる方は働いていますか?」と聴くようにしています。
✅ 転職前に面接で確認したいこと
- 子供がいるスタッフはいるか?(面接で聴く)
- 子供の発熱で休むことはできるか?
- シフトの調整はしやすいか?
- 近辺に保育園・学校があるか?(急いで帰りやすいか)
4.パートにして「唯一の後悔」――そして次に転職するなら短時間にしたい
後悔はほぼありません。あえて正直に言います。
年収が低い――これに尽きる
岩手の正社員時代よりも150万円以上年収が下がっています。それはわかっていました。でも、明確に悔しいと感じることがあります。
週35時間勤務しているのに、年収は正社員の7割。やっている業務は正社員とほぼ同じ。
今思うと、どうせパートにするなら、思い切って短時間にすればよかったと思っています。
15時までの勤務にすれば、こなせる業務量も少なくなる。給料が半分になっても、「それなら納得できた」と思える。でも週35時間大量の仕事をして年収は決して正社員並みにならない――これが最もモヤモヤする点です。
■ パート時間と年収のバランスチェック
- 「正社員と同じ業務」なのに、年収に大きな差がある職場は要注意
- 短時間パート(15時までなど)の方が「業務量少ない分、給料も少ない」と納得しやすい
- 契約時に「正社員との業務の差分」を明確にしておくことが大事
19時までに保育園に迎えに行けること――それでも後悔なし
年収への不満はあります。でも、岩手の正社員時代に戻りたいかと言われると……正直、そうは思いません。
子供3人、それぞれの行事・学校・体調・気持ち。それに向き合える時間が確保できている。
ほぼフルパートで薬剤師としての満足感もある
週35時間、施設在宅という専門性の高い領域に携わりながら働いているので、「薬剤師としてのキャリア」も積み上げている感覚があります。
「お金か、時間か」という二択ではなく、「少し収入を下げることで、家族の時間を買った」という感覚です。
5.ママ薬剤師が転職エージェントを使うべき理由
「時給や条件は、自分で調べればいいんじゃない?」——ここまで読んでそう感じた方もいるかもしれません。
でも、パート薬剤師の転職にエージェントを使うことには、多くの人が気づいていないメリットがあります。
- 時給交渉を代行してくれる――自分で交渉して「1円も上がらなかった」経験がある私が特に感じるメリット
- 職場の雰囲気を事前に確認してくれる――「子供がいるスタッフはいるか」など、うっかり聞きにくい質問もできる
- 我慢しなくていい求人を提案してくれる――お子さんの事情を伝えれば、条件に合った職場を紹介してくれる
- 利用料は無料――薬剤師特化の転職エージェントはすべて求職者は完全無料で利用できる
転職エージェントは複数登録がおすすめ。担当者との相性もあるので、まず2・3社に登録して比較してみましょう。
■ この記事のまとめ
- 東京の調剤薬局の閉局時間が遅く、保育園のお迎えに間に合わないのがパート選択の直接のきっかけ
- パート薬剤師の年収は350〜400万円程度(正社員時代より150万円大幅に低下)
- 職場選びの最優先は「距離」、次いで「ママ薬剤師がいる職場」
- 同じ業務なのにボーナスなしの職場は要注意(年間差が100万円近くになることも)
- 年収は下がったが、年収が下がっても後悔なし
よくある質問(FAQ)
Q. パートになると、薬剤師としての経験は積めなくなりますか?
A. そんなことはありません。私自身、パートでも正社員とほぼ同じ内容の業務を担当してきました。処方内容も患者さんも変わりませんし、在宅に同行することもあります。ただし管理業務や新人指導からは外れることが多いので、そこを望むかどうかで満足度が変わります。
Q. パート薬剤師の時給は、どうやって決まるのですか?
A. 地域の相場・薬局の規模・勤務できる曜日と時間帯で大きく変わります。とくに土曜に出られるか、遅い時間まで残れるかは時給に直結します。逆に「平日の日中だけ」という条件だと下がりやすい傾向があります。求人票の金額だけでなく、交通費・賞与の有無・昇給の仕組みまで確認してください。
Q. 子育て中の転職で、面接のときに何を聞いておくべきですか?
A. 遠慮せずに、お迎えの時間に間に合うかを具体的に聞いてください。「何時に業務が終わるか」ではなく「何時に薬局を出られるか」です。あわせて、子どもの急な発熱で休めるか/同じように子育て中の薬剤師がいるかも確認してください。制度があっても、使っている人がいなければ休みにくいものです。

この記事を書いた人
メイ|現役薬剤師(調剤歴15年)
製薬会社の研究職から調剤薬局へ転職し、岩手で管理薬剤師を経験。現在は東京で3人の子どもを育てながら、施設在宅をメインにパート薬剤師として働いています。数千件の服薬指導で実際に受けたご質問をもとに、「難しい薬の知識をわかりやすく」をモットーに発信しています。
※本記事は薬剤師による一般的な情報提供を目的としており、個別の医療アドバイスではありません。気になる症状・服薬内容については必ず担当医・薬剤師にご相談ください。


