安田淳一さんは、日本アカデミー賞を受賞した”侍タイムスリッパー”の監督です。
自主制作の”侍タイムスリッパー”は、わずか1館からの封切りでした。
しかし、口コミで評判が広がり、なんと300を超える映画館で上映されるようになりました!
そんな大好評の”侍タイムスリッパー”の主人公『高坂新左衛門』は、故人・福本清三さんをモチーフにしています。
安田淳一さんは福本清三さんの生き方に感銘を受け、侍タイムスリッパーを書いたそうです。
私は、『知る人ぞ知る、陰の立役者・福本清三さん』を知りませんでした。
そこで今回は、”侍タイムスリッパー”ができるまでと、作品のモチーフになった福本清三さんの生き様が気になったので、調べてみました。
また、映画監督であり、米農家としの一面もある安田淳一さんの日本の食についての考えも調べてみました。
安田淳一の経歴
- 1967年(昭42)京都府城陽市生まれ。
- 大学在学中から映像制作を始め、8年かけて卒業。
- 卒業後、幼稚園の発表会からブライダル撮影、企業用ビデオ等の撮影業を開始。
- イベント演出や油そば店の開業など、さまざまな事業をこなす。
- 2007年にショートムービー「SECRET PLAN」で、横浜映像天国 審査員賞、観客賞を受賞
- 2014年に自主製作映画『拳銃と目玉焼』を公開。オリジナル映画監督デビュー。宣伝配給を行う未来映画社を設立。
- 2023年に父が亡くなったことを受け、実家の米作り農家を継ぐ。
- 2024年に映画『侍タイムスリッパー』で、2024年度新藤兼人賞銀賞と第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞、監督賞を受賞。
- 2025年に映画『侍タイムスリッパー』で、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀編集賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀撮影賞、優秀照明賞を受賞、おおさかシネマフェスティバル2025監督賞を受賞、第44回藤本賞奨励賞を受賞。
安田淳一の感銘を受けた人
安田淳一さんが感銘を受けたのは、福本清三さんです。
福本清三さんは、50年以上にわたり、時代劇・現代劇問わず日本一の斬られ役、殺され役を演じ、「5万回斬られた」の異名を持っています。
また、高い身体能力の持ち主です。
『仁義なき戦い広島死闘篇』では、撃たれた瞬間に座った状態から跳ね上がって死ぬシーンがあり、ゴムを装着して演技する予定でしたが、「体にばねがあるから必要ない」と殺陣師の判断で、そのまま行われたというエピソードがあります。
さらに、斬られ役として、「大江戸捜査網」では松方弘樹さんに、「新五捕物帳」では杉良太郎さんから出演オファーがありました。
杉良太郎さんは、「同心暁蘭之介」で福本清三さんの役を用意するほど、出演を熱望していました。
- 主役を引き立てようとする俳優魂
- 決して目立とうとしない謙虚な人柄
- 福本清三さんが大切にしてきた信念「一生懸命やっていれば絶対誰かが見てくれている」
福本清三さんのこの振る舞いは、映画における「陰の立役者」として評価されます。
そして、トム・クルーズ主演『ラスト サムライ』にも抜擢されたのです。
安田淳一さんも、このような福本清三さんの生き方に心を打たれ、福本清三さんをモチーフにした脚本を書きました。
それが”侍タイムスリッパー”です。
主役ばかりに目が行ってましたが、主役が目立ったり、輝いて見えるのは、陰の立役者がいてこそですね。
福本清三さん、東映を定年退職した際、トム・クルーズから「定年で辞めるなんてもったいない。ぜひハリウッドにおいでよ」と誘われていたそうです。
やはり、すごい人なんですね。
侍タイムスリッパー
当初、侍タイムスリッパーの主人公・高坂新左衛門は、福本清三さんご本人に演じて頂く予定でした。
しかし、コロナ禍で緊急事態宣言が出され、撮影は中止に追い込まれます。
さらにショックなことに、2021年1月1日、福本清三さんが肺がんのため、77歳でご逝去されました。
数年前にあったコロナの緊急事態宣言。
あの時は、自粛自粛でいろんなことを諦めた人がいたと思います。
安田淳一さんも映画製作を続けるのは難しく、途方に暮れていたそうです。
そんな時、東映のプロデューサーが協力を申し出て、製作費を抑えられたり、名だたるプロフェッショナルが集結したりと、いい方向に進みます。
すべては、安田淳一さんの脚本が面白くて、一人で11役をこなす安田淳一さんの熱意があってこそでした。
そして、見事大ヒットにつながるのですが、”侍タイムスリッパー”のクランクアップ直前に、安田淳一さんのお父様が脳出血で倒れ、半年間意識が戻らないまま亡くなられるという不幸がありました。
- 第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀編集賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀撮影賞、優秀照明賞を受賞
- おおさかシネマフェスティバル2025監督賞を受賞
- 第44回藤本賞奨励賞を受賞
- 第18回ルスカファンタスティック映画祭で最優秀国際映画賞(プエルトリコ)
すごい快挙です!
「この奇跡の連続はお父さんがあの世から力を貸してくださっているからですよ。」と、出演者が安田さんのお父様の墓前で一緒に手を合わせているのが印象的です。
不幸や災害を乗り越えての受賞、おめでとうございます。
安田淳一のプロフィール
- 名前:安田 淳一 (やすだ じゅんいち)
- 出身:京都府城陽市、1967年(昭42)生まれ
- 学歴:大阪経済大学卒業
- 職業:映画監督、脚本化、米農家
奇跡体験!アンビリバボー
5月14日 20:00~ 『奇跡体験!アンビリバボー ミステリー&話題の大ヒット作品 誕生のウラに熱き想い』に安田淳一さんが出演します。
他にも、”侍タイムスリッパー”の制作に、俳優としても助監督としても関わった沙倉ゆうのさんも出演されます。
安田淳一さんの”侍タイムスリッパー”への熱い想い、福本清三さんに感銘をうけたエピソードなど、見どころたくさんのようです。
まとめ
”侍タイムスリッパー”の脚本を書いた映画監督・安田淳一は、斬られ役のプロ・福本清三の生き方に感銘を受けた!
福本清三の大切にしてきた信念「一生懸命やっていれば絶対誰かが見てくれている」
安田淳一のプロフィールまとめ
- 名前:安田 淳一 (やすだ じゅんいち)
- 出身:京都府城陽市、1967年(昭42)生まれ
- 学歴:大阪経済大学卒業
- 職業:映画監督、脚本化、米農家
”侍タイムスリッパー”で以下の賞を受賞
- 第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀編集賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀撮影賞、優秀照明賞を受賞
- おおさかシネマフェスティバル2025監督賞を受賞
- 第44回藤本賞奨励賞を受賞
- 第18回ルスカファンタスティック映画祭で最優秀国際映画賞(プエルトリコ)