カリスマ経営者の死後、専業主婦だった妻が会社経営を継ぎ、過去最高の売り上げを突破している企業があります。
その会社は『世界の山ちゃん』
そして、経営者は、『山本久美』さん
山本久美さんは経営の素人です。
そんな山本久美さんがどうやって過去最高売り上げを突破したのか気になりませんか。
世界の山ちゃんが何の会社なのか、山本久美さんのプロフィールとともに調べましたのでご覧ください。
山本久美のプロフィール
- 名前:山本 久美(やまもと くみ)
- 旧姓:塩澤 久美
- 生年月日:1967年6月6日
- 出身地:静岡県静岡市(育ちは愛知県名古屋市)
- 趣味:お菓子作り、家庭菜園
- 学歴:愛知教育大学
- 経歴:小学校教師➜専業主婦
- 恩師:井上 眞一
- 経歴:
- 1967年静岡市で生まれ、名古屋市で育つ。
- 1979年名古屋市立守山中学校入学。バスケットボール部に入部し、全国大会を3連覇する。
- 1982年名古屋市立向陽高等学校に入学。
- 1985年愛知教育大学に進学。教員免許を取得する。
- 1989年名古屋市立猪高小学校に赴任。バスケットボールのクラブチームのコーチとなり3度全国制覇に導く
- 2000年『世界の山ちゃん』の経営者山本重雄と出会う。
- 2000年3月名古屋市立猪高小学校を退職
- 2000年5月交際半年で重雄と結婚(久美32歳)
- 2001年長女を出産(久美33歳)
- 2003年次女を出産(久美36歳)
- 2008年長男を出産(久美41歳)
- 2016年夫・重雄が急逝、エスワイフード代表取締役に就任(久美49歳)
幼少期~結婚前
小中学生の山本久美さんはバスケットボールの優秀な選手でした。
中学2年生の時には、中学3年生チームとの練習試合に勝ち、先輩を差し置いてキャプテンに!
チームをまとめようと何かすると、「2年のくせに威張ってる」と言われ、何もしないと「キャプテンのくせに」と言われる。
中学校のバスケットボール部って、先輩が厳しくて怖かった記憶があります。
2年生の久美さんをキャプテンにするなんて、井上監督も酷なことしますよね。
そして、久美さんが在籍中の3年間、女子全国中学校バスケットボール大会で3連覇!
その後も連覇が続いたそうです。
名古屋市立守山中学校、女子バスケの強豪校なんですね。
井上監督は、”1年生は球拾いや声出し”だけしていればいいという封建的な考えではなかったそうです。
これが、のちの経営者となる久美さんの経営方針に影響を与えたのでは?と思われます。
久美さんはこの何十年もあとに、突然経営者になるのですが、「新人は下積みばかり」という大企業にありがちなことはせず、人材育成に力を入れることにします。
スポーツとビジネス、通じるものがあるんですね。
そんな優秀な久美さんも、高校生からバスケットボールと距離を置くようになりました。
原因は身長です。
久美さんは155cmと小柄。
高校バスケではずっとベンチだろうと予想した井上監督は、久美さんにバスケの強豪校には行くな!とアドバイスします。
そして、名古屋市立向陽高校に進学します。
その後、大学は教職を目指し進学します。
教員になろうと思ったのは、中学時代の恩師・井上さんの影響でした。
「厳しいけど生徒とじっくり話してくれる」そんな教師に私もなりたい!
そして教師になりますが、中学ではなく小学校教諭に。
中学教師になってバスケットボールの監督をしたいと思っていた久美さんですが、希望はかないませんでした。
でも、選手時代の久美さんの成績が知れ渡るようになり、声がかかります。
はじめは主任コーチの補佐役でしたが、1年後には久美さんがメインコーチに。
また、小学生のミニバスケットボールチームのコーチにもなります。
そして、久美さん率いる男子バスケットボールチームは3度、全国制覇を達成!
井上監督を尊敬する久美さんの厳しい指導に、子供たちからは「鬼の塩澤」と言われ恐れられていたそうです。
そんなころ、知人の勧めで会うことになったのが、のちの夫となる重雄さんです。
出会って半年ほどで結婚しました。
久美さんは、物静かだけど決断力が早く、一本気な重雄さんに惹かれたそうです。
そして小学校教諭を退職し、重雄さんが代表取締役を務めるエスワイフードの取締役に就任。
店内掲示物の製作を担当する以外、経営には一切かかわりませんでした。
結婚後~現在
小学校の教師をしていた山本久美さんは、山本重雄さんと結婚してからは専業主婦になりました。
お子さんは3人で、お菓子作りをしたり子供たちと楽しく過ごしていました。
久美さんはお菓子作りが得意で、フルーツケーキや栗きんとんなど、季節のお菓子を作っていたそうです。
また、家庭菜園も好きで、ナス・トマト・きゅうりなどの夏野菜は自給自足できるほどの腕前。
素敵ですね!
日常が一変したのは、2016年8月の朝のことでした。
カリスマ社長の山本重雄さんは5時頃に出社する人でした。
しかし、この日の朝はリビングで横になっていた重雄さん。
ふざけているのかと思った久美さんですが、すぐにただ事ではないと気づきます。
そして重雄さんはそのまま帰らぬ人に。
死因は解離性大動脈瘤でした。
重雄さんはまだまだ働き盛りの59歳!
前日まで調理場に立って社員たちとメニューを考えていました。
なので、後継者の話は出ていません。
そして、経営に関することはすべて重雄さんの独断でしたので、カリスマ経営者不在で社員の不安感は増すばかりでした。
どこかの会社に売られるのか、全く知らない人が社長として就任するのか・・・。
重雄さんの想いを受け継いでくれる人がなってほしい・・・。
久美さんは、取引先から代表取締役になることを打診されるも、重雄さんの死を受け止められず、初めは断ったそうです。
この時長女は中3、次女は中1、次男はまだ小2でした。
子育て真っ最中で、まだまだ子供との時間を大切に過ごしたい時期です。
でも、重雄さんの意志を引き継げるのは自分しかいない!と奮起し、後を継ぐことを決意しました。
重雄さんが亡くなられて約1週間後のことだったそうです。
久美さんは専業主婦で、その前も学校の先生です。
企業で務めたこともないし、経営のことは素人。
大変だったことは想像に難くありません。
久美さんは、カリスマ社長だった重雄さんがすべてトップダウンで経営を担っていましたが、改革を起こします。
店舗運営や経理・商品開発など役割分担を明確にしてチームで経営していくことにしました。
トップダウンだった経営をチームで。
会社が大きく変わりますね!
でも、カリスマ経営者に引っ張られ、指示されるままに仕事をするより、主体的に取り組めるのでやる気のある社員には嬉しい変化ですね。
そして、お菓子作りが得意な久美さんはデザートメニューを増やすなど、力を入れます。
さらに、キッズスペースを設ける店舗もあり、女性と子供に利用しやすくしました。
しかし、順調な経営でしたが、2020年コロナ禍では大量閉店を余儀なくされました。
なんと、25店舗も休業に。
緊急事態宣言下では、飲食店は強制営業停止となり、倒産する会社もありましたね。
久美さんは、店舗にかわってキッチンカーを出すなど、従業員の雇用を守ります。
そして、危機を救ったメニューが『幻のチューリップ』でした。
キッチンカー用に開発された新メニューで、片手で食べられるのがうれしいと人気に。
『幻のチューリップ』は、久美さんの思い入れが特に強いそうです。
そして、コロナ禍を乗り切った2024年8月の決算で、売上高83億円と過去最高を更新!!
すごいです。
コロナ前まで赤字店舗はなかったのに、営業停止で売り上げ激減。
倒産する会社が多い中、社員の雇用を守り新メニューも当てちゃう。
チーム経営が正解だったという証ですね。
そして今日も久美さんは、『世界の山ちゃん』の名前の通り、『世界』を目指して奮闘しています。
世界の山ちゃんとは?
このイラスト、名古屋ではお馴染みでしょうか。
世界の山ちゃんのキャラクター「鳥男」は、重雄さんをモチーフにしています。
独特のスパイスが人気の「幻の手羽先」は今では1秒に1本売れるそう。
現在は関東・東北にも店舗を構え、キッチンカーの出店もしています。
世界の山ちゃん
創業者:山本 重雄(やまもと しげお)
創業年:1981年
目玉商品:幻の手羽先
世界の山ちゃんは、1981年の創業時は『串かつとやきとり やまちゃん』という名前で名古屋市にオープンしました。
わずか13席の小さな小さなお店から始まったそうです。
看板メニューは手羽先で、”幻の手羽先”が大ヒット!
居酒屋チェーン『世界の山ちゃん』として全国展開しました。
一般的な『世界の山ちゃん』は相場が2500~3000円とリーズナブル。
一方世界の山ちゃんの中でも『山』は高級路線を打ち出し、相場は5000~6000円です。
『山』は重雄さんの時からありましたが、なかなか経営がうまくいかず、久美さんが高級路線を明確にしたことで東京進出もかなうほど成長しました。
あるものを否定するのではなく、あるものを大事にしながら進化させていこうとする久美さんの考えが功を奏しました。
なにより、変化を楽しむ重雄さんの想いを継いだ形です。
『立派な変人たれ』というのが、重雄さんの合言葉とのこと。
インフルエンサーとか流行を作り出す人って、0➜1を作り出す人なので変わってますよね。
カリスマ経営者の重雄さんだから出てくる言葉です。
そして、久美さんは、重雄さんの夢を叶えるため、挑戦を続けています。
その夢とは、「全都道府県に1店以上出す」ということ。
さらに、ハワイ・アメリカ・ヨーロッパへの出店も!
ユニークで面白いことを考えていればきっと実現できるはず!
久美さんはもちろん、従業員の方の重雄さんへの愛を感じますね。
山本久美がカンブリア宮殿に出演
7月31日 23:06~ カンブリア宮殿【「世界の山ちゃん」過去最高売上 元専業主婦の経営手法】に山本久美さんが出演します。
元小学校教諭で専業主婦だった山本久美さんが、カリスマ経営者だった重雄さんの死後、社長に。
経営の素人が過去最高売り上げを更新できたのはなぜなのか。
トップダウンからチームへと経営方針を改革。
新メニューや客層の拡大など、新たな試みが功を奏したようです。
このサクセスストーリーの舞台裏を放送するので、気になる方はぜひご覧ください。
山本久美って誰?幻の手羽先が人気の世界の山ちゃんとは【カンブリア宮殿】のまとめ
山本久美のプロフィール
- 名前:山本 久美(やまもと くみ)
- 旧姓:塩澤 久美
- 生年月日:1967年6月6日
- 出身地:静岡県静岡市(育ちは愛知県名古屋市)
- 趣味:お菓子作り、家庭菜園
- 学歴:愛知教育大学
- 経歴:小学校教師➜専業主婦
- 恩師:井上 眞一
- 経歴:
- 1967年静岡市で生まれ、名古屋市で育つ。
- 1979年名古屋市立守山中学校入学。バスケットボール部に入部し、全国大会を3連覇する。
- 1982年名古屋市立向陽高等学校に入学。
- 1985年愛知教育大学に進学。教員免許を取得する。
- 1989年名古屋市立猪高小学校に赴任。バスケットボールのクラブチームのコーチとなり3度全国制覇に導く
- 2000年『世界の山ちゃん』の経営者山本重雄と出会う。
- 2000年3月名古屋市立猪高小学校を退職
- 2000年5月交際半年で重雄と結婚(久美32歳)
- 2001年長女を出産(久美33歳)
- 2003年次女を出産(久美36歳)
- 2008年長男を出産(久美41歳)
- 2016年夫・重雄が急逝、エスワイフード代表取締役に就任(久美49歳)
世界の山ちゃんについて
- 創業者:山本 重雄(やまもと しげお)
- 創業年:1981年
- 目玉商品:幻の手羽先
- 世界の山ちゃんは、1981年の創業時は『串かつとやきとり やまちゃん』という名前で名古屋市にオープンしました。
山本久美さんは創業者であり、カリスマ経営者の夫・重雄さんがなくなったあとも変化を楽しみ、従業員とともに挑戦を続けています!
幻の手羽先は冷凍食品化もしているので、近くにお店がない人はお取り寄せができますね。