福島県南相馬市の静かな住宅街に、多種多様な民族楽器と、店主の感性が光る蔵書が融合した異色のカフェ『ハートビートベース』があります。
この場所を営むのは、宗像 由美子さん(69歳)と夫の直樹さん(69歳)ご夫婦です。
お2人の人生の第二楽章は、故郷・福島への深い想いと、「わくわくドキドキ」を追求する情熱に満ちあふれています。
そのすべてがこのユニークなカフェに凝縮!
この記事では、お2人のプロフィール・経歴、再開からカフェができるまでをまとめました。
カフェ・『ハートビートベース』についても紹介していますので、ぜひご覧ください。
宗像由美子・直樹のプロフィールと経歴
| 項目 | 宗像 由美子さん(69歳) | 宗像 直樹さん(69歳) |
| 出身地 | 福島県平田村(直樹さんとは幼なじみ) | 福島県平田村(由美子さんとは幼なじみ) |
| 旧姓 | 望月、野崎 | – |
| 主な経歴 | 埼玉県の中学校で長年音楽教師として勤務。退職後、調理師学校へ通い、調理師免許を取得。 | 都内のIT企業でエンジニアとして勤務。定年後、由美子さんの夢を支える「番頭役」に。 |
| 結婚 | 64歳で直樹さんと再会し、5ヶ月でスピード結婚。 | 64歳で由美子さんと再会し、スピード結婚。 |
| 役割 | 料理、音楽イベント企画、地域交流。 | 経営管理、IT・パソコン相談、全般サポート。 |
由美子さんは”女将”、直樹さんは”番頭”として支えあっています。
再会からわずか5ヶ月のスピード婚
由美子さんと直樹さんは、福島県の山あい、平田村出身の幼なじみ。
保育園から中学校まで、ずっと同じクラスで青春時代を過ごしました。
それぞれの道を歩み、60代を迎えた頃、直樹さんからのSNSメッセージが再会のきっかけとなり、運命の歯車が再び回り始めます。
当時、「終の棲家でカフェを開こう」という具体的な夢を持っていた由美子さんは、南相馬市で見つけた家屋を直樹さんに案内します。
その場所で由美子さんの情熱に触れた直樹さんは、「その夢の手伝いができたら、とっても楽しい人生になるな」と感じ、プロポーズを決意。
再会からわずか5ヶ月という驚きのスピードで結婚を果たします。
直樹さんはITエンジニアの仕事を退職し、お二人は家屋を自宅兼カフェに改装。
2023年に南相馬市へ移住しました。
お2人ともバツイチ。
直樹さんの結婚式以来、会っていなかったのに昔話に花が咲いて~と、驚きの再婚!
由美子さんには息子さんがいらっしゃいますが、15年以上連絡が取れないそうです。
由美子さん:音楽教師から本格料理人へ
『ハートビートベース』の核となるのは、宗像由美子さんの多才なキャリアと、その個性的な人柄です。
長年、埼玉県の中学校で音楽教師として勤務した由美子さんは、型にはまらない「自由な発想で音を楽しむ」教育を実践してきました。
2022年に教職を退いた後も、彼女の「学びたい」という情熱は尽きません。
長年の夢であった本格的な料理を学ぶため、由美子さんは退職金を使って1年間、調理師学校へ通学し、見事調理師免許を取得します。
この挑戦について、由美子さんは「なんて人生は芳醇なんだろうと思いました」と語っており、年齢を超えて新しい技術を吸収する、そのユニークで前向きな姿勢が窺えます。
この探求心から生み出されるのが、カフェの料理です。
メインは、由美子さんが調理師学校で磨いた腕を活かした、旬の味覚が楽しめる週替わりの「おばんざいランチ」や、日曜限定のスパイスカレーなど。
予約限定で創作コース料理も提供し、おばんざいからコース料理まで、訪れる人々に合わせた「喜びの味」を提供しています。
カフェ『ハートビートベース(HBB)』について
『ハートビートベース』は、「わくわくドキドキする場をつくりたい」というご夫婦の願いを形にした場所です。
- 店名:Heart beat base(ハートビートベース)
- オープン:2024年4月
- 住所:〒975-0051 福島県南相馬市原町区牛来大塚5-3
- 地図:
- アクセス:JR常磐線 原ノ町駅より徒歩約30分、タクシー等約5分
- 電話:050-1204-7226
- 営業時間:ランチ・カフェ営業:11:30~16:00 (曜日は変動する可能性あり)
- 営業日:木・金・土・日※土曜日は予約制の夜営業あり
- ランチメニュー:
- 木・金:3種類の週替わりランチ(11:30-16:00)
- 土:スペシャルなランチとディナー(要予約)
- 日:スパイスカレーランチ(11:30-16:00)
- 定休日:月・火・水
由美子さんが最初から目指したのは、「食べものでも、音楽でも、読み聞かせでも、きっかけはなんでもいいから、みんなが集まれる、たまり場的なものをつくりたい」というものでした。
カフェという形態を選んだ背景には、直樹さんの現実的な視点がありました。夢を形にするにあたり、「カフェだったら起業支援金で経費が補助されるので、案外これがいいんじゃない?」という堅実な判断が、夢の実現を後押ししました。
- 空間の設計: 由美子さんのこだわりは、本、民族楽器、食器の3つをカフェに必要不可欠なものとすることでした。リフォームの際には、押し入れを取り壊してオーダーの本棚を作り、長年のコレクションである各国から集めた民族楽器や蔵書をスッキリと展示。これらのユニークな要素は、訪れる人々に「何かを始めるきっかけ」や「新しい出会い」を提供する装置となっています。
- 夫婦の役割: 直樹さんは、ITエンジニアの経験を活かし、カフェの経営管理や、お客様へのパソコン相談室の提供など、多角的に由美子さんの夢を支える「番頭役」を担っています。
訪れる人々に「何かを始めるきっかけ」や「新しい出会い」を提供したいという、由美子さんの想い・願いが込められています。
そして、直樹さんは、IT面や経営面をサポートし、ご夫婦二人三脚で南相馬の「心の鼓動」を支えています。
民族楽器を使ったイベント
↑は、民族楽器のワークショップを開いた時の写真です!
どうやって使うのかわからない楽器も多数あり・・・
音の出し方に驚いたり笑ったり。
最後は好き好きに楽器を選んで、即興演奏ができたそうです。
音楽はいくつになっても癒しをくれますね。
宗像由美子・直樹の福島県南相馬にあるハートビートベースとは?wikiまとめ【人生の楽園】 まとめ
幼なじみの再会という奇跡的な物語から始まった宗像ご夫婦の第二の人生は、南相馬市に確かな「心の鼓動」を生み出しています。
由美子さんは、音楽教師時代の経験を活かし、地域の高齢者サロンで民族楽器を用いた講習を開催するなど、地域とのつながりを積極的に広げています。
「ワクワクドキドキ、心ときめく毎日を送る」ご夫婦の情熱は、この土地で、訪れる人々に伝播し、世代や背景を超えて人々が集う活気あるコミュニティ拠点となりつつあります。
音楽、食、そしてお2人の温かい人柄が、南相馬の新しい未来を力強く、そして楽しく奏でています。
最後までお読みいただきありがとうございました。

